カリキュラム

  • HOME
  • カリキュラム

専門科目への礎を築く共通科目

機械科学・航空宇宙学科が所属する基幹理工学部では、2年次進学時に学系Ⅱの5学科から、選択して専門課程へと進学することになります。そのため、1年次の科目は全て学部共通科目で、「数学」や「物理学」、「化学」をはじめとして、「理工学基礎実験」、「プログラミング」などの専門科目や、外国語科目、複合領域科目、情報関連科目などから構成されています。2年次以降は機械工学およびその延長上に位置すると考えられている航空工学あるいは宇宙工学の分野で活躍できる優秀な技術者・研究者を育成することを目的とした専門科目のカリキュラムが組まれています。

1年次:専門科目の基礎を、広く深く修得する1年次

機械科学・航空宇宙学科は、1年次に「工学系のモデリング」という学部共通の必修科目を担当しています。『モデリング』とは、現象を単純化して数式で表し、その数式を解くことによりその現象の予測・評価および現象におよぼすパラメータの影響を明らかにしようとするものです。このようなモデリングの考え方、手法は今日自然現象に留まらず、社会現象、経済現象など幅広い分野で用いられています。この授業では、機械工学および航空宇宙工学分野の共通基礎である力学を対象として、問題の定式化と法則との関係を把握し、様々な問題に共通する考え方、センスを身に付けることに重点を置いています。具体的には、メトロノームの機構を2質点の剛体振り子でモデル化し、実際の振り子との検証実験を通して、モデリングの方法から、数理モデルの構築法、微分方程式の解法に至るまで、工学の基礎を徹底的に学習します。大振幅で実際の振り子との間に周期の差が出てくる非線形の問題も学習します。

2年次:所属学科を決定、基幹4力学を中心に学ぶ2年次

機械科学・航空宇宙学科に配属された学生は、2年次より本学的な専門教育に入ります。2年次には、機械科学の基礎を固める重要な科目群が専門必修科目として数多く配置されています。低学年時に徹底的に基礎学力を修得させるという当学科の教育方針に従い、2年・3年次の学部低学年時に基礎科目を徹底的に習得することで、将来、いかなる分野に進んだとしても、その分野で応用できるだけの基礎的な能力を身に付けることが、本学科専門科目のコアカリキュラムの狙いです。

3年次:より高度な専門教育がスタートする3年次

3年次には、より高度な専門教育を行います。広範な領域に及ぶ数多くの専門選択科目が設置されています。学生諸君は各自の専門分野に合わせた選択科目を履修し、次年度の「卒業論文」に備えることになります。「航空材料学」、「航空構造力学」、「ガスタービン・ジェットエンジン概論」、「高速流体力学」など、従来の機械工学科には存在しなかった航空宇宙分野に特化した専門選択科目も設置されています。

4年次:研究に取り組む4年次、そして大学院へ

4年次は、各指導教員のもとでの卒業論文研究が中心となります。多くの学生は、卒業後、大学院基幹理工学研究科の機械科学・航空宇宙専攻修士課程へ進学し、引き続き研究を行っています。

大学院:より高度な最先端研究に取り組む大学院

大学院では熱流体科学部門、力学系・応力数学部門、システム・環境エネルギー部門、材料設計・加工部門、機能設計・マイクロ工学部門の5つの部門があり、専門に応じた研究室に所属します。より高度な最先端研究に取り組むことを通じて、科学的思考法を鍛錬し、工学的センスを養成します。世界の一線で活躍できる研究者を育成する博士後期課程のカリキュラムも整っています。研究に取り組むようになると、企業との共同研究や海外での学会発表、国際ジャーナルへの論文投稿も行います。

その他の取り組み

宇宙航空研究開発機構(JAXA)や全日本空輸株式会社(ANA)との研究協力協定を締結し、AIRBUS社によるエアバスセミナーを開催するなど、航空宇宙分野の教育・研究体制も充実しています。その他にも、正規の授業以外に外部の講師を招いた特別講義や講演会を数多く開催しています。工場見学や実習・インターンシップの案内も多く、多数の学生が参加しています。