研究内容
2050年脱炭素社会の実現には、これまでの縦割りされた学問体系内における研究では対応できません。すなわち、電気系、機械力学系、熱エネルギー系の異なるエネルギー変換工学体系を横断できる革新的な理論体系の確立が必須となります。我々の研究グループは、50年以上にわたり、異なる工学体系間においても、回路論を共通解析構造としてエネルギーシステム解析が統一化できることを世界に先駆けて提示してきました。
これまでは、ヒートポンプをはじめとする熱エネルギーシステムに対して、多くの成果をあげてきました。今後は、さらにその適用範囲を拡大し、水素サプライチェーン、エネルギーの地産地消をはじめとした多様なエネルギー形態からなるエネルギー供給網の構築から、脱炭素を実現する需要側としての住空間、生産技術、農食管理におけるエネルギー消費の最小化に取り組んでいきます。また、AI、IoT、シミュレーション技術を最大限有効活用し、デジタル化社会の中でのエネルギーの在り方を明確化します。
- エネルギーシステム統一解析論の構築
- 汎用エネルギーシミュレーター「Energy flow+M」の開発
- 水素エネルギー社会の構築
- ヒートポンプ技術の最適化
- 非平衡熱力学による熱流動現象の究明
- AI、 IoTを活用したエネルギーシステムの高度化
- 再生可能エネルギーを活用した脱炭素社会の構築